逆子は治ったけれど
妊娠28週から逆子認定され、生産期に入る37週になっても微動だにしなかった我が子。
予定通り入院し、帝王切開で産む予定だった当日の朝、エコー画面で我が子の姿を確認したら、なんと逆子が治っていたのです! 逆子が治れば普通分娩も望めるということで、無事(?)に退院。東京から駆けつけていた夫と、我が子が起こした奇跡の大逆転に驚き笑いあって、お鮨を食べて帰宅したのが先週のお話し。
その後は、普通分娩に備えて、毎日たくさん歩き、スクワットをし、会陰マッサージをして、安産のツボにお灸を据えて、妊娠中はじめての体重管理をして……我が子に会える日を心待ちにしながら日々を過ごしていました。
退院から1週間後の検診で、我が子はさらに成長し推定3100gを超える大きさに。もう産まれてきてもいい大きさだけれど、まだまだ私の小さな骨盤に頭がはまることはなく、子宮口もカチカチ。私の身体はまだ産む準備ができていないようです。
その日、先生は、私のお産が抱える「リスク」について丁寧に説明をしてくれました。成長著しい我が子に対して、私の骨盤の大きさでは難産になる可能性が高いこと。ずっと逆子であったことにはなんらかの原因があるはずだけれど、それは産んでみないとわからないこと。予定日までに陣痛が来なくて、陣痛促進剤を打った場合、急に赤ちゃんが下に降りてくるため、子宮破裂などの危険性もあることなど。
実は、私の退院後、同じように36週まで逆子で直前に治り、普通分娩に切り替えて出産を迎えた方が、胎児の命をつなぐへその緒が先に出てきてしまう「臍帯脱出」が原因で、赤ちゃんの命を落としてしまったそうなのです。
我が子に会うことができなかったお母さんとその家族、産まれてくることができなかった赤ちゃんのことを思うと胸が締め付けられて、他人事とは思えず、病院の待合室でおいおい涙を流していました。
お産は本当にリスクと隣合わせで、母子ともに命がけ。産まれてくるその瞬間まで(その後も)何があるかわからない。無事にこの世に産まれてくることは奇跡の重なりなんだということが、お産を間近に、改めて胸に刻まれました。
その後、私たち夫婦は想定されるあらゆる母子のリスクを避けるために、再度帝王切開で産むことを決めました。
手術日は、9月5日。我が子に会いたい。絶対に会いたい。
これまで数々の奇跡をくれた我が子に起こしてほしい唯一の奇跡は、無事に産まれてきてくれること。ただそれだけ。
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